11/24 第十九回東京文学フリマ 気になるサークル

 さて、もうすぐ文学フリマが開催されますね。皆さん、風邪には気をつけてください。あれかな、東京での開催というとモノレールでガタガタ川を越えゆくあのホールでやるのかな。名前は分からないけれど、あのモノレールで大きな川を越えていくのは風情があっていいですよね。気だるい午後インザトーキョーって感じです。それでそれで今回は気になるサークルがいくつもあって大変ですね!大変です!


☆文フリってどういうとこ!?
 文学フリマというのは同人誌(基本的に一次創作)を売ってるフリーマーケットで、それぞれのブースにはそれぞれの人たちが文章を書き、装丁をした冊子が置かれているのです。値段は安いのだと200円くらいで、立派につくってあるのだと1500円くらいですかね。基本的には300円か、500円くらいが相場な気がします。比較的安価なところをまわれば、低予算で色々買えるのではないでしょうか。少なくともアニメのグッズやら何やらを買うよりは文字と触れあう方が知性とかがクルクル回転して、脳が活性化して良いのではないでしょうか。同人誌には小説や批評やら詩やら短歌やら、とにかく文字が並んでいます。そこではそれぞれ主語と述語からなる意味が生成されているのですが、なんたってわれわれにはそれが理解できるんですからね!本が売ってる!文字が載ってる!それが理解できる!こんなに素晴らしい体験が他にあるでしょうか!
 また、立ち読みを許可してるところも多いですし、ブースの前でうろうろすると売り子の視線が気になってヤバイ!って場合も、見本誌が並べられてるところが設置されてるので安心です。また、ブースでは小銭がやりとりされるので、直前になって一万円札や五千円札しかないってことがないように持ってくお金はできるだけ千円単位に崩していくと、ハートフルな感じですね!

 そんな初心者にもやさしい文フリ解説をしてしまったところで、気になるサークルチェックに移ろうかと思います。しかし楽しみですね。文フリの話題でtwitterが盛り上がってるのを見ると、遠足を待つ夜が永遠の祝福であるかのように心がわくわくと湧きたちますね。問題は僕が当日行けないことですね。いえいえ、これは本当のことなんです。驚かせてごめんね。ああ、なんということだろう!何が大変って一番は僕がいけないことです!ああ、運命の女神よ、なんという罪を私に課してくれるのだろうか!僕はさながら終電に乗り遅れたメランコリックファミリーレストラン……。


☆気を取り直せば、サークル紹介!
文学フリマ公式にはなんと便利なWebカタログというものが実装されています。なんと便利なことだろう。僕もそれを見ながら気になるサークルをレッツチェキラしちゃいます。サイトはこちらを参照です。(→https://c.bunfree.net/c/bunfree19


F−11 稀風社/鈴木ちはね(@suzuchiu)、三上春海(@kmhr_t) 他
https://c.bunfree.net/c/bunfree19/1F/F/11
僕が短歌を目にしてドクドクドーパミンが溢れ出してとまらないっていったら稀風社なのですが、今回は新刊が二冊も出るそうです。その名も『あたらしい遠足』と『稀風社の嬌声』。これはもうキてますよね、現地行ったら絶対買いたいです!『稀風社の嬌声』はUSTREAMで放送していた稀風社配信のアーカイブや評論が中心となっているようで、なんと『あたらしい遠足』の方は初の小説合同誌とのこと(短歌は『稀風社の嬌声』には入ってるみたいです)!前回僕たちの『ただいまサナトリウム』に寄稿してくださった尾瀬みさきさんやカミハル(三上春海)さん、それに加えて情熱さん、ヤナギメバルさん、鈴木ちはねさんというラインナップ!小説を構成する上で大きな核となるポエジーを独自に洗練させた彼らがいかなる物語を綴っているのか、期待大です!稀風社のホームページでの紹介文はこちら(http://kifusha.hatenablog.com/entry/2014/11/15/120812)。


F−17 立命短歌会 /濱松哲朗、安田茜、四流色夜空 他
https://c.bunfree.net/c/bunfree19/1F/F/17
OB短歌や顧問の先生の短歌、評論など結構伝統的な過去から続く一線上に布置されるイメージが強いですが(twitter情報→@RitsumeiTanka)、その一方で現会員の短歌としてはブースF-27で創刊されるサークル「穀物」のメンバーの一人である濱松さんや、同志社でも短歌を書いたりしてるあの北なづ菜(!)、そして安定して清澄な世界を描く安田茜さんなどこれからの時代を切り開く力能のきらめきが跳ね返り、楽しく読める側面もあると思います!それになによりここに僕、四流色夜空が「テレビを叩く」という短歌を寄稿してるという事実!僕の自由奔放に跳ねまわった短歌が、スベっているのか輝いているのか、是非その目で確かめて欲しい!


F−29 同志社短歌会「紫苑」(@dsstanka )
こちらは、同志社の文芸同好会を母胎に近々発足したと噂の短歌会です。「ママ短歌」で話題を攫っていった溺愛さんやかみしのさん、北なづ菜などおもしろいメンバーが集まってます!ツイッターに挙げられている目次を見るだけでよさそうな感じがしますね。第29回角川短歌賞を受賞した江畑實さんという方が連作を寄稿してもいるみたい。僕も参加したかった!それと溺愛さんの所属する神大短歌の歌集を委託販売するそうです。僕も前回大阪文フリの際に購入いたしました。


ウー12 少女サナトリウム/木野誠太郎
https://c.bunfree.net/p/bunfree19/2347
大人気アプリ『あんさんぶるガールズ!』のサブシナリオライターとして名高いわれらが木野誠太郎(@kinosei)さんが青春小説を書いてるとのこと。きのせいさんといえば、以前『文学とはROCKである』という小説合同誌を主宰してたことでも有名ですね。シナリオライターとしての経験を積んだ彼が、現在どのようにエクリチュールをサンプリングしてくれるのか、必見です!またツイッターでのキャンペーンも好評を博しており、tumblrで作品の一部が公開されてるみたいです(http://meteor-ep.tumblr.com/)。イラスト陣も豪華なご様子。あ、それとこのブースでは以前はるしにゃんが企画し、きのせいさんも「ありとある物語の物語」という小説を寄稿している合同誌『しあわせはっぴーにゃんこ』が委託販売されるらしいですね。買い逃していた方、完売する前にチェキラです。ところで『しあわせはっぴーにゃんこ』には、類稀なるキャッチーさと筆者も自負していた「ケラ美の一生」という小説も含まれているそうですね!分かりますね、皆さん!


エー45 ONYANNYAN-bullet /三代目ONYANNYAN、こーひー、かにヴァ。他
https://c.bunfree.net/c/bunfree19/2F/%E3%82%A8/45
テーマは「サブカルをおもちゃにする」とのこと!『文学とはROCKである』をきのせいさんと一緒につくっていたかにヴぁくんの小説『私の彼氏はハルキスト。』が載ってるということで気になっています。twitter(@bulletONYAN)によると「村上春樹の強烈な支持者たちに囲まれた女の子の回りで起こる事件。ライフスタイルのありかたを問う前代未聞のハルキスト小説」らしい、超読みたい!しかも冊子は200円らしい!しかし、この表紙の人……いや、背筋の冷たくなることは考えないでおこう、サブカルをおもちゃにしたい方はエー45へ!


オー41 アニメクリティーク刊行会 /nag、makito等
https://c.bunfree.net/c/bunfree19/2F/%E3%82%AA/41
@nag_nayさんが主宰してるのでしょうか、批評系サークルですね。前回僕が行ったときは既に売り切れ……とのことでしたが、新刊が出るそうです。目次はこちら(http://blog.livedoor.jp/anime_critique/archives/41355600.html)のページで見れますが、虚淵玄特集として魔法少女まどか☆マギカサイコパス、そして他にもSF作品を取り上げ、ピンドラやシュタインズゲート新世界よりなどを評しているみたいです。個人的に普通に読みたい!


カー57 ウェブニタス /どかい 他
https://c.bunfree.net/c/bunfree19/2F/%E3%82%AB/57
どかいさんが中心のサークルで、今回は『ムショクリリック』というエッセイ誌を出すそうです。「『自分には自分を構成すべき何かが欠けている』という欠落感を表現する」というコンセプトだそうで、うーん、味わい深いというか、気になる感じがしますね。「ムショク」ことマージナルピープルの方々は是非見に行ってみてはいかがでしょうか!より詳しく知りたい方、ウェブニタスのブログ記事はこちら(http://webnitas.hatenablog.com/entry/2014/11/17/202356)です。



と、とりあえずこんな感じでしょうか……。僕の興味の範囲となってしまうので非常に偏りはあるのですが、僕が文フリ行ってたら寄るかなってところをピックアップしました。あと今回はブース:キー1にて東浩紀さんのゲンロンも出展されるそうで、色々と盛り上がりそうですね……。みなさん、僕の代わりに楽しんできてください!!
ちなみに、来年五月の文フリは僕も東京で出展しようかと目論んでいます。そのときは、そのときは、よろしく、どうぞよろしく!!!