「僕たちは天使をゆく」

『僕たちは天使をゆく』


いつからか甘い記憶に鍵をされ物憂うだけの葦にて立てり


何度でも繰り返される表情の機微まで君の季節のようで


アパートの階段を踏み地が開ける 不安に心が舞い降りてゆく


遠くへと街の気持ちは急ぐからまずiPhoneを二階から捨てる


僕たちは天使をゆくと決めた朝 初めてポストの音が聞こえた


※これはうたつかい7月号に投稿させていただいたものです。恐縮です。
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